院長挨拶

「院長からご父兄へ」

当院は病気にならない様にすることが最も優れた医療であると考えています。
それは歯並びに関しても同じです。
本来人は「歯は並ぶ」遺伝子を持っています、なぜ歯並びが悪くなるのでしょうか?
小さな顎に大きな歯が生えると歯並びは悪くなります。
歯並びの不良は、顎が小さい=顎やお顔の発育・成長が上手くいかなかったことが原因の可能性があります。
歯の大きさは本人が栄養があるものを沢山食べた、良く噛んだからといって変わることはありません、お母さんのお腹の中にいるときに決まっていると言われています。
一方で体の筋肉や骨格は、食事や運動などの環境によって成長度合いは変わります。
上顎の成長は 舌の影響を大きく受けています。
「鼻呼吸」ができている人は上顎(口蓋)にピタッと舌が張り付いており、これが上顎を舌の形と同じU字型に押し広げてくれます。
成長期は舌も大きくなるので、それと共に少しずつ上顎も大きくなっていきます。
しかし近年「口呼吸」の人=舌の位置が低い が増え、この舌のプラスの力が上顎にかからず、上顎が十分に成長しないため歯が並ばないと考えられています。
テニスの錦織選手が笑った時、歯茎がたくさん見えていますよね?
あれは上顎が前に成長せず、下に成長したためです。幼少期から激しいスポーツをしてきたことで口呼吸が習慣化し、正常な方向に上顎が成長できなかった可能性があります。
上顎の成長が止まる前(9歳前後)にその子が持つ本来の成長力を引き延ばすことが重要です。
上顎のすぐ上には鼻がのっており、鼻はその土台になる上顎と一緒に成長します。
上顎の歯並びが悪いということは正しい呼吸が出来ていない可能性が高いため、上顎の成長・発育不全=鼻の成長・発育不全=鼻が悪い=呼吸がちゃんと出来ていない=酸素をうまく取り込めていない=身体・頭脳の発育が不利、喘息やアトピー等のアレルギーになる、風邪をひきやすい、いびきをかく、おねしょをする、落ち着きがない、ADHDと診断された、睡眠時無呼吸症候群、うつ、パニック症候群になるなどこれらのリスクが高くなります。
当院は正しい呼吸、食べ方、飲み込み方、しゃべり方を早期に獲得することで、本来の成長を促し、その結果、歯並びを良くしたいと考えています。
したがって治療の介入は早ければ早いほど効果は上がります。
成長不全の原因を取り除かずに「しばらく様子を見ましょう」は大きな間違いです。
口の中の成長が止まってしまうと(平均9歳)成長を利用した治療はできなくなります。
その結果、アメリカを中心として発達してきた健康な歯を抜歯し、その隙間を利用して歯を並べるという治療が行われてしまいます。
靴が入らないからと言って足の指を抜きますか?
できれば歯を抜かないで治療をするにこしたことはありません。
抜歯をして歯を並べることで口の中の容積が狭くなり、舌の置き場がなくなり喉をふさぎやすくなります。
その結果、睡眠時無呼吸症を引き起こす可能性を高めてしまうことが近年わかってきています。
見た目も大事ですが、しっかり噛めて長持ちする「歯並び」を育成するには、鼻呼吸できているか、食生活、生活スタイル、様々な癖、舌や姿勢も診る事が大事だと考えています。
澤本歯科医院では患者さんと一緒に悪くなる原因を取り除き、歯並びだけではなく、噛む、飲み込む、話す、顎関節、呼吸、姿勢、成長などにも良い影響を与える医療を提供していきたいと考えています。