院長ブログ
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消費者の責任

  • 2021年04月12日

    少しこ難しそうなタイトルですが、ここ数年私がずーっと意識していることの1つです。

    しばらくお付き合いください。

     

    この問題は日本の根底にある様々な問題を引き起こしており、未来のために絶対に変えていかなければならないことだと感じています。

     

     

    消費ということをみ近なもので考えたとき、

    魚や野菜を食べる我々消費者がいて、漁師さんや農家の生産者がいる。

    飲食店に行くお客さんがいて、料理や飲み物を提供してくれる方達がいる。

    医療も患者という消費者がいて、医者・歯科医師・薬剤師とそれを支えるスタッフという提供者がいて成り立っています。

     

    自分は「釣り」という趣味を持っており、45年ほど続けています。

    遊漁船(お客さんを船に乗せ魚を釣らせることを生業にしている)の複数の船長とも知り合いです。

    彼らからも現場の生の声をよく聞きます。

    お魚を中心に日本が抱える問題点を考えてみたいと思います。

     

    少しでも多くの方が気づき考えて欲しいと思います。

     

    近年、

    秋刀魚やマグロが獲れない。

    養殖に必要なウナギの稚魚が獲れないため、ウナギの値段が高騰した。

    気候が悪かったためキャベツが不作で100円値上がりして大変!

    みたいなニュースをマスコミが流します。

    (ココも問題だと思います、じゃあどうすべきか?ってのがない、ただ情報の垂れ流し)

     

    視聴者は「秋刀魚高いから食べれないねー」「ウナギ高っ!」で終わってる方がほとんどではないのでしょうか?

     

    キャベツが1個100円値上がりしたら、どんだけ家計に悪影響及ぼすんでしょうか?

    毎日ご家庭でキャベツ何個食べるんですかね?

     

    安くて良いのが一番。

    それは誰かの犠牲の上に成り立つシステムであって、本当は適正な価格があるのでは?と私は思うのです。

     

    早朝から晩まで世話をして、何ヶ月もかかって育てた野菜のあの値段は適正なのでしょうか?

    その結果、農業を継承する若い世代はどんどん育っているのでしょうか?

    安く提供するためには、労力を抑える必要があります。

    農薬や、化学肥料を使わざる得ないんだと思います。

    それって結局 我々消費者に返ってきてますよね?

     

    では海外から輸入する?その国で天災や今回のコロナの様なことが起きて流通がストップしたらどうなるのでしょうか?(日本の食料自給率は40%以下ですよね)

     

     

    1匹の単価が安いため大量に秋刀魚を獲る。

    産卵に集まったマグロを巻き網で一網打尽で取り尽くす。

    獲れるときに獲れるだけ獲る。

    魚はどんどん減っていく。

    漁師さんを担う新しい世代はどうなっているのでしょうか?

     

    漁師さんが住む離島が減少することは、僕らに関係ないのでしょうか?

    離島に人がいなくなることは、国防にも大きな悪影響を与えると危惧されています。

     

     

    継続可能で、将来にわたり明るい未来を作るのが政治の役割とすると、日本の政治はその役割を果たせているとは私には思えません。

    その場その場で取り繕う。

    公ではなく私のために仕事をしているのではないか。

    参考資料

    https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/wg/suisan/20170920/170920suisan01-1.pdf

     

    上記参考資料を見てもらうと分かりますが、世界では資源管理を行い、沢山の魚が取れ、それを継続できています。

    ノルウェーの漁師さんの年収なんてもうビックリ!漁業は超成長産業と言われています。

    資源管理を国が行うことで、魚が沢山取れそれが継続できています。

     

    そのような国の消費者はその消費が一次的なものではなく、将来にわたり継続可能であることが重要だ。

    という意識をしっかり持っていると言われています。

    一方、日本の消費者はその意識が異常に低いと言われています。

    自分たちの孫が「ウナギって何?」「秋刀魚って何?」みたいになって、日本の食文化の1つがが消えて行くのって悲しくないですか?

    それは誰の責任でしょうか?

     

    我々が消費するものはどの様にして届いているのか、誰が作っているのか、採っているのか?

    お金を払うことだけが我々消費者の責任なのでしょうか???

    未来のために継続可能な方法を、みんなで考える必要があるのではないのでしょうか?

     

     

    先進国の中で1/10以下の治療費で歯の治療を受けれる日本。

    その結果、優秀な人材は歯科界に集まるのでしょうか?

    治療の質は世界基準と比べどうなっているのでしょうか?

    日本人の口の中はどうなっているのでしょうか?

    歯科界も漁業と同じ問題が根底にある様に私は思います。

     

    まずは知ることから始める。

    このサイトのマスコミさんは自分の考えに近いなーと感じています。

    ご興味があれば是非のぞいて見てください。

    とっても勉強になります。

    参考資料

    https://gyoppy.yahoo.co.jp/originals/79.html?cpt_n=mailmaga&cpt_m=em&cpt_s=252_1&cpt_c=&cpt_k=ang_221705_149022716_20210412

     

    日本のシステムにある共通の問題点が見えてきます。

    システムが諸外国に比べ明らかに老朽化し陳腐化している、それを変えるスピードが異常に遅いため世界に遅れを取り陥落しつつある日本。

    問題点が見えてくれば解決方法も見えてくるはず。

    我々の将来、子供達のために、明るい未来を、今出来ることから少しずつでも行なっていきたいものです。