セラミックスの詰め物のケースです。
手仕事は手間暇をかけようと思えばいくらでもかけれますし、逆に手間暇をかけないこともできます。
歯科治療はまさに手仕事の最たるものです。
詰め物が取れたり、壊れたりすればその治療は上手くいかなかったのかな?と患者さんは思われるかもしれませんが、そこには手仕事であるが故、歯科医師の知識、技術、理念が反映されています。
「セラミックスは保険の治療に比べ長持ちする」なることを言う歯科医師がいるようですが、私はそうは思いません。
その治療にかける歯科医師や歯科技工士の技術、労力によって結果は異なってくると考えています。(材料の差よりは知識、技術、労力の差のほうが大きいということです)
セラミックスで治療を行なったとしても技術が低かったり、手間暇をかけなければ良い結果は生まれません。
肉眼ではなく顕微鏡下で精密に歯を削る、削る器具も非常に精度の高いメーカーのものを使用する、精密に型取りを行い、技術の高い歯科技工士さんに製作を依頼する。
完成した技工物(詰め物やかぶせもの)をいかにしっかり歯にくっ付けるか、これらのステップの1つ1つのすべてが非常に重要だと考えています。
特にニケイ酸リチュウム(ガラスセラミックス)と言われる材料で作成したセラミックスインレーは、金属やジルコニアに比べ強度が高い材料ではないため、歯に高い強度で接着させることが重要だといわれています。(歯に接着させることで飛躍的に強度が上がります)
接着はDrの知識や技術の影響大きく受けると感じています。
物をくっ付けるということに関して、水分は悪影響を与えるため、口の中は非常に条件が厳しい環境といえます。
このケースのようにラバーダム防湿という方法でゴムのシートで歯を覆い、湿度や水分を遮断した状態でセラミックスインレーを装着します。
この手間により接着力がかなり向上し、セラミックスの詰め物が長持ちすることがわかっています。
※この症例はこの患者さんの治療の結果のです。患者さんごとにお口の中の状況は異なり治療結果も異なります。
当院では自費治療に関して8年間の保証制度を設けています。
治療費
70.000+消費税