インプラント(骨造成)勉強会
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- 2019年06月03日
本日はインプラントにおける骨造成・再生の講義とハンズオンでした。
Dr.Zastrowは世界中の歯科医師が代替骨を用いることが多い中、完全自家骨で骨再生を行う技術を世界中に発信している方です。
異種(動物)骨、他家(他人)骨、人工骨など様々な代替骨がありますが、ゴールドスタンダードは自家(自分)骨である事は間違いない事実。
しかしながら、技術的な難易度が上がるためと、様々なメーカーがコマーシャル的に様々な代用骨を販売しているため、一般開業医で自家骨移植をルーティーンに取り入れているところはほとんど聞いた事がありません。
医学は科学の一つであるにも関わらず、従来の方法や考え方に疑問を持つことがなく、間違ったことや、間違ってはいないがもっと優れた方法があるかもしれないのにそれを考えない、受け入れないというパラダイムに陥りがちです。
自分で考えて行動することよりも、今まで通り、言われたことや学んだことをただ行うことは楽なことです。
Dr.Zastrowのスライドのスタートはこのような内容からスタートしました。
この事は行きと帰りのエアーの中で読んでいた本「傷はぜったい消毒するな」と共通事項が非常に多く、これは偶然ではなく必然性があるなと感じました。
この本の著者の夏井先生は、今でこそ傷口に消毒剤を用いる事は、逆に傷の治りを悪くし、痛みを伴う事に疑問を感じ、傷口は消毒しない方が治りが良いということを医学の世界に広めパラダイムシフトを起こした先生です。
しかしながら医科界にもいまだに多くのパラダイムが存在しています。
風邪を引いた時(高熱でないにも関わらず)解熱剤を飲み逆に風邪の治りを悪くしていること、
健常者の抜歯や外科処置をした際、感染を起こしてもいなのに予防的に抗生剤を処方する歯医者、
ほとんどの風邪はウィルスが原因にも関わらず、細菌にしか効果がない抗生剤を処方する医者……。
検挙にキリがありません。
全く科学的ではなく、昔ながらの間違った考え:パラダイムを代えれない現実。
彼の最初のスライドは他人の言うこと、メーカーのコマーシャルを鵜呑みにし信じるのではなく、常に疑問を持ち、自分が経験したことや自身の感性を信じること!
読んでいた本の内容と全く同じことをおっしゃっていました。
何事にも疑問を持ち、ポジティブな発想ができる思考回路って大切ですよね!
今回は自家骨移植の際に用いられるブロック骨移植や、ブロック骨を粉砕して移植する方法の欠点を改善した素晴らしい方法を学ばさせていただきました。
当院ではインプラント治療を希望される患者さんが年々増え続けています、多くの知識と技術を身につけよりベターな治療を提供し続けれるよう精進して行こうと思った1日でした。