インプラントセミナー
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- 2008年04月15日
先日の日曜日は福岡でインプラントのセミナーでした。
演題内容は、
総入れ歯や自分の歯が殆んど無い患者さんに出来る限り痛い思いをさせず・低コストでインプラント治療を提供するという内容でした。入れ歯で悩んでいる方を大学病院勤務時代から多く見てきました。
「入れ歯が歯茎に当たって痛い」
「入れ歯のバネをかけている歯がグラグラする、痛い」
「食べ物の味がしない」
「噛み切れないものが多くて食事を楽しめない」
etc.
このような訴えを多く聞いてきました。そのような入れ歯にお困り方にインプラントを2~4本使用することで、簡便に劇的に入れ歯を改善する方法があります。
そのことについての勉強会でした。私がインプラント治療を患者さんに薦める一番の理由は、周りの歯を守ることができるという理由からです。
入れ歯やブリッジと言われる(歯を無くした時に)従来行われて来た治療法は、周りの歯にバネをかけたり・削ったりする治療法です。どうしても周りの歯を痛めてしまいます。
インプラントはそれがありません。高齢の方たちにこそもっとインプラント治療を提供し、おいしく食事をし・笑い、快適な生活を送る手助けができればと改めて思いました。
患者さんの中には
「もう自分は高齢だからあと何年生きられるか分からない、だから入れ歯で我慢する」
と仰る方もいますが、僕は逆だと思うのです。だからこそご高齢の方は残りの人生をより快適で過ごしてほしいのと思うのです。
Drの中には
「インプラント治療を行って寝たきりになったらどうするんだ、誰がケアをするんだ」
と言う方もいらっしゃいます。
僕はまったくそう思いません、だったら自分の歯も寝たきりになる前にすべて抜かなければならなくなります。また、当院で行っているインプラント治療はいつでも取り外しができるようにしています。
医者側がそのような配慮さえしておけば、寝たきりになって歯みがきが出来なくなっても、インプラントを外す事もできるわけです。今日の講師は自分が勤務していた大学病院のすぐ側の神田でご開業の先生でした。
先生も仰っていましたが、
「噛む事ができる歯やインプラントは生命維持装置だと私は思う」
私もほんとにそう思います。以前2年ほど特別養護老人ホームに治療に行っていたことがありますが、認知症の方で自分の歯がある方は1人もいませんでした。
比較的元気な方はやはり自分の歯がある方でした。自分の歯で噛むことは脳の血流が良くなり、認知症予防に効果があることが科学的にも証明されているそうです。
生き物の基本である食べるということ、人間の一番の喜びの一つである
好きなものを・美味しく・楽しく食べる
ということが元気を保つ大きな秘訣だと思います。そのために歯は欠かせないものだと私は感じています。